「二枚貝」の原義と「雨の女神」(1)
(5)Roche de Solutre';franceinfo.
(6)Roche de Solutre et Roche de Roche de Vergisson(左);wikipedia
前章で「貝の文化」の源流にある「巻貝・渦巻」について述べました。それは同時に、「巻貝・渦巻」が表象する「胎児の回旋=生命の誕生」を理解することでもありました。
「貝の文化」にはもう一つの源流があります。「二枚貝」に付加された「概念」です。
「二枚貝」は「貝殻文」の原体になったり、「Shell Mask]として、その「概念」を表象します。その「概念」は後に「ヴィーナスの誕生」や「コキィーユ・サン・ジャック」または「ロカイユ(rocaille 岩)装飾」、「二枚貝で飾られた地下の聖堂(イギリス・マーゲート貝殻洞窟」などの源流となって「貝の文化」をつくっていきます。
(7)カラパイアの地下聖堂;カラパイアhttp://karapaia.com/
(8)カラパイアの地下聖堂;カラパイアhttp://karapaia.com/
この 「二枚貝」に表象される「概念」を理解するためには、どうしても一つの仮説が必要となります。出来る限り「形而下の遺物」に基づきながら、この仮説を説明したいと思います。この仮説が歴史の空白を埋める唯一の説明だと、私は考えています。
(9) L'Homme primitif de L. Figuier, 1876.のイラストレーションから
「Solutre'の馬の狩り」;wikipedia