形而下の文化史

表象文化史・ジュエリー文化史・装飾文化史

 

トピックス(6)日枝神社・山王祭

 

2016年6月10日・四谷駅前にて撮影

神幸祭

 

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 (1)御鳳輦

 

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(2)御鳳輦

 

滋賀県大津市の日吉大社、比叡山・密教の神である「山王」を祀る「日枝神社」を、徳川家康は江戸城の鎮守の社と定めました。

「日枝神社・ 山王祭」とは、徳川家康を「祭礼」として祝う江戸幕府の「御用祭」で、二代将軍秀忠公から始まる江戸第一の大祭です。

三代将軍家光は「我誕生所之霊神」の朱印状を書き、「日枝神社」は将軍家の「産土神」として崇敬されます。神幸祭・行列の将軍上覧も家光公より始まります。

 

 

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 (3)鶏・大太鼓の山車

 

 「鳥の精霊」と「花」,[鈴」が表象する「豊饒」と「多産」、「鏡」と「渦巻」・「紐」が表象する「大地」と「蛇」で、「豊饒と多産の大地」を現す「祭礼」の神輿は大変立派なものです。「山車」が「表象」するのも、「天下泰平・五穀豊穣」、言い換えれば「豊饒の大地の安寧」です。このそれぞれの「表象」のルーツを、観念的でなく証明するための作業が、「形而下の石」を積み上げることなのです。「パンの表象」、「鏡餅の表象」の源流には、「鳥精霊の表象」、「鏡の表象」、「鈴の表象」、「鶏の表象」、「大太鼓の表象」、「獅子の表象」、」花山・花笠の表象」、「インド密教の意味」が集約されていきます。今、言葉で説明すれば、地球規模に飛躍した作り話と思われるでしょう。あえて観念的な言葉による説明はしないことにします。ただ言えることは、ここに出てきた「山車」の「表象」は、時と場所の違う、「大地」と「豊饒」の表象です。随分多くの「形而下の石」を積むことになりますが、すべての表象が時間軸に並んだ時、徳川家康の歴史認識も具体的に見えてくるはずです。インターネットもない時代、徳川家康はなぜこれだけの表象の意味と自身のルーツを知りえたのでしょう。徳川家康の時代にはまだ、古代から続く表象の意味が、そのまま生きていたのでしょうか。次回からまた、目に見える形而下の石」を一つ一つ積むことにします。気長くお付き合いください。

 

 

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 (4)獅子頭山車

 

 

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(5)花山車

 

「大地」の恵み

 

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(6)PAULのフランスパン

 

そして帰りには、アトレ四谷店で「PAUL」のフランスパンを買いました。フランスパンはブランド別に味が違いますが、ブランドの創業地方別にも大きな味の違いが見られるのですね。そこにはフランスの民族構成が反映しているようです。興味深いですね。そのことは次回にします。

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